一絨毛膜一羊膜の双子が生まれる確率
MMツインは双子の中で最もめずらしく最もハイリスクなタイプの双子です。
双子は全体の1パーセントと言われていますが、MMツインはその双子全体の中でも1パーセント未満という確率で産婦人科の先生でも一生に一回みるかどうかというぐらいめずらしいそうです。
大きな総合病院でもMMツインの妊婦さんがくるのは2〜3年にひとりぐらいだそうです!
MMツインのリスクとは?
普通の赤ちゃんはお母さんのお腹の中で胎盤からへその緒が繋がっていてそこから栄養をもらいます。
MMツインの場合、ひとつの胎盤から二つのへその緒が出ているので血液を共有することになります。
胎盤を共有している分、ふたりへの血液循環のバランスが崩れてしまうとどちらの赤ちゃんも具合が悪くなってしまうというリスクがあります。
もう一つは、赤ちゃんは羊膜という羊水が入った膜の中で育っていくのですが、通常ならひとりにつきひとつの羊膜に包まれています。
これがMMツインの場合、ひとつの羊膜にふたり一緒に入っている状態です。
ふたりを隔てる壁がないので、二人のへその緒が絡まってしまうかもしれないというリスクがあります。
二人のへその緒がからまると急に栄養や血液が届かなくなってしまうこともあり最もリスクが高いと言われている原因になります。
MMツインは、一番危険なタイプですがとてもめずらしいので、病院の先生たちも前例が少なく病気ではないので治療することもできません。
無事に生まれる確率も低いですが、とにかくこまめに経過を見ていく他ないので、妊婦健診は普通の妊婦さんより多めになります。
妊娠中の過ごし方
MMツインだからといって特別注意することなどはありませんでした。
妊娠中は普通の妊婦さんと同じように、体を冷やさないとかバランスの良い食事をするなど、一般的な妊娠中の過ごし方と変わらない生活をしていました。
ただ、双子なので単体の妊娠の時よりお腹が大きくなるのが早かったり、妊娠糖尿病になりやすかったりするので、双子を妊娠しているということでは少し注意が必要でした。
双子を妊娠したら「なりやすい病気」と「気をつけること」一般的に安定期と言われている時期でも、双子の場合安定期はなく常に自分の体や赤ちゃんには普通よりも負担がかかっているということを忘れずに無理をしないということは大事だと思います。
食事も二人分食べるということもなく、バランスよく普通に食べることの方が大事だと言われていました。
私の場合、仕事もしていましたが立ち仕事だったため単胎妊娠の時より少し早めに産休にはいらせてもらいました。
妊娠報告はどうする?
はじめに病院を受診した時は双子だと分からず、10週の健診の時に双子だと発覚しました。
さらに個人のクリニックでは膜性までははっきり分からないと言われて、何度か紹介状を書いてもらってやっと設備が整った病院にたどり着きました。
どこの先生も、ちゃんと生まれてくるか分からないとかどうなっちゃうか経過次第だと言われて私自身も無事に出産できるのか不安でいっぱいでした。
常に危険と隣り合わせでいつどうなってもおかしくない状況だったのでまわりの人への報告は最低限にしていました。
家族への報告
両親に報告したのは双子妊娠がわかって少し経ってからでした。
自分の中でも不安が大きく自分の中で心の整理ができてから、報告しました。
とても驚いていましたが、とにかく無事に生まれてくるように双子の生命力を信じようと言ってくれました。
主人の両親には、主人が伝えましたがやはり驚いている様子でした。
祖母は心配性のため、さらに遅れての報告でしたが、嬉しさと心配とという感じで報告後はずっと心配していてくれました。
他の親戚には、万が一のことを考えて生まれるまで報告しませんでした。
職場への報告
職場では一緒に仕事をしていた近い同僚には、双子だとわかる前に妊娠の報告をしていました。
一緒に仕事をする上でできるだけ迷惑がかからないようにという思いと体力を使う仕事もあったので何かと知っていてもらった方が安心だと思ったからです。
先輩にも何人か双子ママがいたので双子がわかった時もすぐに伝えましたがリスクが高いタイプということでとても心配してくれました。
上司には双子だとわかった後に、しっかり伝えこれから健診で休みをとるかもしれないということとリスクが高いのでどうなるか分からないということまで言いました。
職場へは仕事への責任もあるので状況をしっかり伝えることが大切だと思います。
友人への報告
妊娠中に話をした友人は本当に仲の良い友人1人だけでした。
不安なことこれからのことなど話を聞いてもらっていました。
もともと友達に会う機会も少なかったので、妊娠中は気づかれることなく過ごしていました。
妊娠中も出産後も不安定な時期が続いたため、周りへの報告は双子が退院してハーフバースデーを迎えた頃でした。
この頃には、家での双子との生活も落ち着いて双子も順調に成長してくれていたのでやっと自分でもみんなに言えるようになりました。
MMツイン妊娠中の心境
妊娠中は常に双子が無事かどうかとにかく心配でした。
胎動がわかるようになってからは胎動があるたびに生きているんだと安心できました。また、最初は22週を目標にそれまで頑張ってくれれば医療の力でなんとかなるかも!とそれまではお腹で育ってね〜と常に思っていました。
初期にはつわりもひどく精神的に不安定な時期もありました。不安もあり体調もすぐれずパッとしない日々が続いていましたが、胎動を感じ始め長めだったつわりが終わった時には、少し前向きになれるようになりました。
MMツインは成長していくにつれてへその緒が太くなればリスクも少し減ってくると言われていて、経過も順調だったためだんだん希望がみえてきました。
出産の体験談
最初に病院を受診してMMツインだと発覚した時に、出産は様子を見て早めに帝王切開をするという説明を聞きました。
MMツインで、一番こわいのが二人のへその緒が絡まってしまい栄養や血液が届かなくなってしまうことです。
私の場合、妊娠初期から二人のへその緒がぐるぐるに絡まっていましたが、血液の循環はちゃんとできていて順調に22週を超えることができました。
妊娠26週までには管理入院をすることになっていて、入院すれば毎日モニターのチェックをしてもらえると心待ちにしていたのですが、すでに入院準備ができていた24週の健診でふたりの体重差が出てきてしまい、25週に緊急入院することになりました。
その時は、お腹の中の2人の動き方によってはうまく血液が届かず、一人の子が苦しい状態になってしまっているとのことでした。
まだ25週。
できることならもっとお腹の中で育てたい週数です。
しかし入院2日目の朝のモニターで一人の心拍が弱くなってしまい、緊急帝王切開での出産になりました。二人のへその緒は胎盤のほぼ同じところから出ていて2本が巻き付いていたそうです。
思いがけず早い出産になり、とても小さく生まれた赤ちゃんはちゃんと生きていけるのかとても不安でしたが、2人揃って生きて生まれてきてくれて本当に良かったです。
MMツインで大変だったこと
最初にも書いたようにMMツインはとてもめずらしいタイプのため、情報も少なく妊娠中はずっと不安でした。
今日も生きてるかな?へその緒絡みませんように!と毎日心配していました。
それでも自分にできることはなかったので、ひたすら早く時が経つのを待っていました。
MMツインでも最後まで問題なく生まれた双子はたくさんいます!なので、私も一人で考え込みすぎないようにできるだけ普通に過ごせるように心がけていました。
妊娠出産を経て
MMツイン妊娠中は不安に押しつぶされそうになる時もありました。
私は、旦那さんや親しい友人に話を聞いてもらうだけでもだいぶ気持ちが楽になりました。
なかなか他人に気持ちをわかってもらうのは難しいです。
今は、SNSで同じ境遇の人を見つけたり情報交換などもできるので、そういうところで元気をもらったり前向きになれたりしました。もちろん逆もありますが。
この辛かった妊娠期間を乗り越えてやっと会えた赤ちゃんは、愛おしさも何倍にも感じました。
産後、子育てで大変なことがあっても妊娠中のことを考えたらすべて〝幸せな大変さ〟だと思えます。生まれるまでも生まれてからも心配は尽きませんが、それぞれのペースで元気に成長していってもらいたいです。
双子育児において参考になった本
妊娠出産についてはこちらから↓
一絨毛膜一羊膜(MMツイン)の妊娠出産記録 双子だとわかるのはいつ?双子だとわかった時にするべきこと!